今、仕事中ですが、昼休みの今も依然悩んでいます。
カタケツアップの所以を…。
いろいろ考えているうちに、昔見た夢を思い出しました。
大学の頃だったか、友人数名と「オナラ対決」をしている夢です。
普段から「オナラ生産量ナンバーワン」を誇る僕ですが、夢の中では、さらに自由自在に放屁をたっぷり楽しめたのです。
ただ、それは僕だけではなく、友人にしても同じ事。
夢の中の僕ら数名は、そのオナラの音量を競い合っているのでした。
そんな合戦の最中、
ある友人が、それはそれは大きな大きな音を奏でました。
周りのみんなは、その友人を
「この屁に勝る屁はそうそうあるまい!まさに男の屁だ!」
とその友人を褒め称え、その爆音を愛でておりました。
そんな中、僕だけは次に出陣するであろう我が精鋭にありったけの丹精をこめ続けていたのです。
僕は負けじと、しばらく分溜め込んだガスという名の元気玉を放出すべく、眉間にしわを寄せ、出陣の合図であるポーズ、クラウチングスタイルをとりました。
「まいりますっ!」
一瞬で、周りの皆は僕のほうに向き直り、
「おねがいしますっ!」
と固唾を呑みました。
僕は、
「召しませっ!」
と叫ぶと、下っ腹に力を加えて一気にガスを押し出しました!
『カナダッ!!!!!』
僕の屁は、その『カナダ』という爆音を唸らせて飛び出しました。
皆は、一瞬どよめいた後、やんややんやとトキの声を上げました。
僕は~今生、至極の放屁なり!~と自賛しつつ、クラウチングポーズを解いて床にあぐらをかきました。
皆の瞳は輝いています。~この村一番の出世頭だ!~と。
と、ふと気がつくと、A級オナラ鑑定員である「奈良君」が改まった顔で僕の方を向いています。
その瞬間、周りの皆も奈良君の気配に気づき、襟を正して、僕の方に真剣な顔で向き直りました。
はっ!と気づき、僕も襟を正して背筋を伸ばし、コホンッと軽く咳払いをして、遠い目をして言いました。
この屁をば
我が屁ぞと思ふ 望月の
欠けたることも なしと思へば
(通解)
このオナラは私のためにあるようなものだ。
満月がかけないように 私の屁が思うようにならないことは
一つもない。
一瞬の沈黙の後、あたりは皆の賛嘆の声と歓声に包まれました。