日々の思考 ~青春の残像~(3日目)

僕は大学1年の頃、ヨッピィと言う友人と、とある一軒家の2階を丸々間借りして2人暮らしをしておりました。 

ヨッピィとは大学入学式の翌日にバス停で初めて言葉を交わし、履修登録からサークル選びといったキャンパスライフスタートの時期を共に過ごす事によって更に交友を深め、お互い通学に不便な事情だった事も相まって同居に至りました。 

ヨッピィとの暮らしは、時々ケンカもありましたが、それはそれは愉快なものでした。 
帰宅して、お互いの入浴のタイミングが重なってしまったときなどは一緒に入浴し、その後はどちらかの部屋でファミスタに興じ、時には、女性を連れ込んで隣の部屋で性交渉に励むヨッピィにコンドームの差し入れをした事もありました。 

ヨッピィはダンスサークルに、僕は軽音楽サークルに入り、お互いの生活スタイルが異なってからも時間の合うときにはどちらかの部屋で、時には将来の夢を語り合ったり、時には恋愛の話をし合ったりと、青春の日々を過ごしました。 

ある夏の日のこと。 

その日はたまたまお互い昼間から部屋でのんびりしていたのですが、昼過ぎくらいに隣の部屋からトランクス1丁姿でヨッピィがフラフラ~っとやってきました。 

「…何してんの?」 

「…ドラクエ。」 

「…クリアすんの?」 

「…いや。…レベル上げてる。…全員勇者にしたいから。」 

僕は、同じくトランクス1丁でベットに横たわってドラクエのレベル上げに興じていました。 

外ではアブラゼミが最後の力を振りしぼって、力一杯、夏の終わりの到来を叫んでおりました。残暑が厳しく、冷房のない部屋には扇風機のカタカタという音が響いておりました。 

ヨッピィも僕のベッドに横たわってきたので、僕は少しベットの脇にズレて、2人で狭いベットに横たわっておりました。 

「はぁ…。暑ぃなぁ~…。」 

「…暑ぃな。」 

「…この家で夏を乗りきんのは大変だぞ。」 

「…そうだなぁ。オレ冷房の無い夏は初めてだ。」 

僕はテレビの中のバーバラをパラディンに転職させるためにダーマの神殿にやってきました。 

‥‥‥‥。 

「…たまにはこうゆうのもいいなぁ。」 

「…うん。のんびりだなぁ。」 

‥‥‥‥。 

‥‥‥‥。 

‥‥‥‥。 

‥‥プゥ~ゥッ。 

‥‥‥‥。 

‥‥‥‥。 

「今さぁ、『ポォ~ル?』だって。」 

ヨッピィは自分で放ったオナラの音を改めて口で言い直しました。 

‥‥‥‥。 

‥‥‥‥。 

‥‥‥‥。 

「のりぞーさぁ、屁ぇ出そうになったら言って。」 

「…ん?屁が出る前に?」 

「うん。オレ、屁が出るときの肛門が見てぇ。」 

「わかった。そうする。」 

それから、2人でどんな会話をしたかは憶えてませんが、僕はドラクエを止めて、2人はベットの上でゴロゴロしながらお互いの屁が出るのを待ちました。 

「…あ、くるかも。」 

「マジ?よく見せて!」 

僕は仰向けに寝たまま足を広げて自分の両腕で抱えるように抱き、トランクスを下ろして肛門を天に向かって拡げました。 

「よく見える?」 

「あぁ。丸見えだ!」 

「…あ、キタキタキタキタキタキタ~ッ(笑)」 

「わっ、やっぱ怖ぇ。怖ぇ、マジ怖ぇ~っ(笑)」 

‥‥‥‥。 

‥‥‥‥。 

‥‥ン‥プッスンッ。 

‥‥‥‥。 

「あれぇ?『ハインリッヒ』だったなぁ。」 

僕は期待していた自分の屁がスカシッ屁だったから、ちょっと不服気にそう言いました。 

‥‥‥クククククッ、‥‥‥‥クカクカクカッ、 

ん?どうしたんだろ?僕は起き上がってヨッピィを見ました。 
すると、ヨッピィは口をパクパクさせて、ジタバタと体を揺らし、僕の方を涙を溜めて見ながら何かを訴えようとしていました。どうやら声も出せないくらい笑っているらしく、しばらくすると、 

「クククククッ‥‥(マジヤベェ)!!!」 

あまりに衝撃的で言葉にしようとしても声が出せないみたいでした。僕もその姿が面白くてワクワクしてキャッキャしながら 
「どうだった!?オレの肛門!どうだった!?」 
とヨッピィにせっつきました。 

「(ハインリッヒだよ、ハイ‥)ンリッヒ!ぷはははっ!!」 

「まじで?ハインリッヒしてた?見てぇ!オレも見てぇ!!」 

「ちょっと待って!(笑)マジでやばいよ!人智を超えるよ!?」 

「何が何が!?肛門が!?」 

「(コクコクッ)うんっうんっ!!…ん~、マッ!っとかって!」 

ヨッピィは屁が出る瞬間の肛門の動きを何とか自分の口で表現しようとしていたのですが、 
「いやっ!これは見ないとわからない!俺もガンバルワ!」 

「オマエ、マジガンバレヨ!!」 

「オレ、マジガンバルワ!」 

~約2分後~ 

「(笑)ヤッベェ!出るよ? 出ちまうよ?」 

「早く早く!」 

「いい?見える?ちゃんと見てる?」 

「わ!ホントだ!(笑)マジ怖ぇ!やばいよこれ!怖ぇ!(笑)」 

「ちゃんと見ててっ!…あれ?」 

‥‥‥‥。 

‥‥‥‥。 

‥‥ン‥ポァップズゥ! 

‥‥‥‥。 

‥‥‥クククククッ、‥‥‥‥クカクカクカッ、 

僕は可笑しくて苦しくてジタバタと体を揺らし、ヨッピィの方を涙を溜めて見ながら何かを訴えようとしました。でも声が出せなくて腹筋がヒクヒク痙攣を起こしてきました。 

「なっ!?なっ!ヤバイだろ!ヤバイだろ!?」 

「クククククッ‥‥(マジヤベェ)!!!」 

この一連のやりとりを3ターンほど繰り返しては爆笑しておりました。 
後日、友人津田某氏にこの事を話すと彼はいたく興味を持ち、彼にも屁が出る際の肛門を見せてあげました。 
彼は相当食らったらしく、ムセ返るほど笑った挙句、今でも時折「見たいんだけど(笑)」とか友人に見せてあげてほしいと言ってきます(笑) 

さて、問題の「その時の肛門の動き」ですが、コレは筆舌に尽くしがたい光景のためここでは表現することができません。 
是非、友達とのお泊り、合宿、等のチャンスにお友達に見せてもらいましょう。


日々の思考(2日目)

今、仕事中ですが、昼休みの今も依然悩んでいます。

カタケツアップの所以を…。

いろいろ考えているうちに、昔見た夢を思い出しました。
大学の頃だったか、友人数名と「オナラ対決」をしている夢です。
普段から「オナラ生産量ナンバーワン」を誇る僕ですが、夢の中では、さらに自由自在に放屁をたっぷり楽しめたのです。
ただ、それは僕だけではなく、友人にしても同じ事。
夢の中の僕ら数名は、そのオナラの音量を競い合っているのでした。

そんな合戦の最中、
ある友人が、それはそれは大きな大きな音を奏でました。
周りのみんなは、その友人を
「この屁に勝る屁はそうそうあるまい!まさに男の屁だ!」
とその友人を褒め称え、その爆音を愛でておりました。

そんな中、僕だけは次に出陣するであろう我が精鋭にありったけの丹精をこめ続けていたのです。
僕は負けじと、しばらく分溜め込んだガスという名の元気玉を放出すべく、眉間にしわを寄せ、出陣の合図であるポーズ、クラウチングスタイルをとりました。

「まいりますっ!」

一瞬で、周りの皆は僕のほうに向き直り、

「おねがいしますっ!」

と固唾を呑みました。

僕は、

「召しませっ!」

と叫ぶと、下っ腹に力を加えて一気にガスを押し出しました!

『カナダッ!!!!!』

僕の屁は、その『カナダ』という爆音を唸らせて飛び出しました。
皆は、一瞬どよめいた後、やんややんやとトキの声を上げました。
僕は~今生、至極の放屁なり!~と自賛しつつ、クラウチングポーズを解いて床にあぐらをかきました。
皆の瞳は輝いています。~この村一番の出世頭だ!~と。

と、ふと気がつくと、A級オナラ鑑定員である「奈良君」が改まった顔で僕の方を向いています。
その瞬間、周りの皆も奈良君の気配に気づき、襟を正して、僕の方に真剣な顔で向き直りました。

はっ!と気づき、僕も襟を正して背筋を伸ばし、コホンッと軽く咳払いをして、遠い目をして言いました。

この屁をば

  我が屁ぞと思ふ 望月の

    欠けたることも なしと思へば

(通解)
このオナラは私のためにあるようなものだ。
満月がかけないように 私の屁が思うようにならないことは
一つもない。

一瞬の沈黙の後、あたりは皆の賛嘆の声と歓声に包まれました。


日々の思考

一昨日からずっと考えてます。
15日のFADでのライブの帰りに、メンバー&スタッフとガストで談笑中にふと気がついた事について…。

…いつからだろう?屁をコく時に片ケツをあげるようになったのは…?

幼い頃は両親が放屁する際のカタケツスタンスが気に入らなくて、目撃する度に、
「なんでオナラをヨコに向けるのさっ!」
とよく抗議をしたものでした。
だって、別にカタケツスタイルをとらずとも屁はコケるもの。
しかし、それでも両親はカタクナにカタケツスタイルを誇示しておりました。後ろから見るその背中はまさに
-カタケツ上げずんば屁にあらず-
という信念を物語っておりました。
だから幼い僕は、カタケツあげずとも屁はコケる!との意気込みを見せるべく、やれ、あぐらをかいてズバンッ、正座してズバンッ、体育座りしてズバンッ、と沈黙の抗議を続けておりました。

しかし、そこまでアンチカタケツだった僕も気がつけば、いつの間にか立派なカタケツシンパになっていたではないか?!

一昨日まで気がつきませんでした…不覚っ!

悔しくて、一晩中泣いて…、泣いて…、泣いて…、気がついたんです。

「あ。デブになったからだ。」

と。

たぶん、座ってる時などは、おケツについた肉が邪魔してオナラが気持ち良く外に飛び出せないから…カタケツアップで、のびのびホーヒなのでは?と。てことは僕がカタケツ派になびいたのは太り出してからなのか…?

あくまで仮説ですが。まだまだ再考の余地はありそうです。