スカイライダー

今日、ふと気づきました。 

そういえば、ここんとこ、腰のレバーを使ってなかったなぁ、と。 

小さい頃から、僕の右の腰にはレバーがついています。 

たぶん幼稚園の頃にそのレバーの存在に気づいたんだと思います。 

歯医者に行く前にはそのレバーをグイッと上にあげました。 
溜まってしまった公文の宿題を一気にやらなきゃいけない時もそのレバーをあげました。 
学校に遅刻しそうになって猛ダッシュする時も。 
サッカーの試合で絶対に点を決めてやる!って思った時も。 
親が喧嘩している時も。 
中学の時はテスト勉強の前にも。 
好きな娘が自分の友達の事を好きだという噂を耳にした時も。 
病気をしてケツから管を入れられて検査する時も。 
駅の本屋を出たら他校の生徒に囲まれてしまった時も。 
バイトで物凄いムカツク先輩に所作を教わっている時も。 
失敗をして取引先にひたすら謝りに行く時も。 
仕事が溜まって徹夜が続く時も。 

とにかく色んな場面でレバーをグイッとあげてきました。 
見えないけど、確実に僕の右の腰にはレバーがあるんです。 

話は変わりますが、去年の暮れに妻と1歳半の息子とディズニーランドに行きました。 
夜のパレードを見るために場所をとっていると、近くに光る石を売るお姉さんがやってきました。見る物すべてが楽しくて仕方ない息子は、終始おぼつかない足ではしゃぎ回っていたのですが、そのミッキーの形をした青く光る石のペンダントを見ると途端に足を止め、ジーッとその石を見つめ続けたのでした。 
僕は、これをあげれば少しは落ち着くかもしれないと思い、その石を買って息子の首にかけました。 
すると、息子は嬉しそうに手に取って顔に近づけ、今度はそれを自慢するようにまた辺りを駆け巡りはじめました。 

その日以来、僕はそのミッキーの光るペンダントを「勇気の石」と呼んで、息子がぐずると引出しから出して息子の首にかけていました。 
息子は何か気に入らないことがあったりすると僕の部屋に行って「だぁぁぁ!」と布団に突っ伏した後、勇気の石を探すみたいです。 

小さい頃、僕はスカイライダーが大好きでした。 
幼稚園に行くとき以外は、常に変身ベルトを装着しておりました。 

スカイライダーは、仮面ライダーの中でも「飛べる」ライダーです。 
ベルトの脇のレバーをガチャッてやって飛ぶんです。 
ガチャッってやったら無敵なんです。